ゆいせきやと一閑張り
柿渋について
柿渋は平安時代より様々な用途に使われたと言われています。青い未熟な渋柿をすりつぶし圧縮して出てきたその果汁を、発酵、熟成させ、ろ過したものを「柿渋」と言います。
柿渋液の中に含まれる柿タンニンには、防腐、防虫効果があり、即身仏(ミイラ)に塗布したり、魚網や釣り糸の防腐と強度を増すために古くから使われていました。また、紙に塗って乾燥させると硬く頑丈になり僅かですが防水機能を有するので、うちわや傘の仕上げにも使われてきました。今日では清酒の清澄剤として使われるほか、シックハウス症候群を起こさない塗料として再評価されています。
柿渋は大気にふれて発色し、時間の経過とともに色の変化が進み、だんだん濃くなっていきます。
発色が落ち着くのに1年くらいかかります。